サラダなど様々な料理に彩りを与えてくれるパプリカ。色鮮やかで、食卓をパッと華やかにしてくれますよね。
生で食べてり、加熱したり、色々なレシピに活用できるパプリカは栄養も豊富で、もちろん女性にうれしい効果効能も期待できます。
そんなパプリカは、スーパーなどで見ると赤色、黄色、オレンジと色に違いがあるのに気づきますが、パプリカは色ごとに栄養素の違いがあるをご存知でしょうか?
また、パプリカをもっと活用したり、栄養を効率的に摂取するために、効果的な食べ方についても説明していきたいと思います。
気になる加熱調理での栄養素への影響にも触れていきますので、是非参考にしていただければと思います。
そこで、今回は、『パプリカの栄養と効果効能』と『パプリカの色ごとの栄養や効果的な食べ方』、『加熱調理による影響』についてご紹介します。
目次
パプリカとは?
パプリカとは、もともとはハンガリーで作られ始めた野菜で、日本には1990年代に輸入されはじめました。
特徴は肉厚で甘味が強く、最近は青臭や苦味のあるピーマンよりも甘みがあり、栄養価も高いパプリカを好んで使う方も多いようです。
パプリカの一大産地のハンガリーではパプリカを香辛料にしたパプリカパウダーが食生活に欠かせないものになっており、毎日の料理に使用されています。
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パプリカの旬の時期は、7月から10月頃になります。国内でも宮城県、茨城県などで生産されていますが、韓国やオランダなど約8割が輸入ものですので、通年出回っています。
実は、あまり知られていませんが、ビタミンCはパプリカから発見された成分です。これによって、発見者はノーベル賞を受賞しているのだとか。
ピーマンとの違い
ところで、パプリカとピーマンの違いを知っていますか?特に見た目はそっくりですよね。
名前は違いますが、パプリカの名前の語源はハンガリー語で、ピーマンという意味があります。そんなパプリカとピーマンには、一体どのような違いがあるのでしょうか?
実はピーマンとパプリカには、はっきりとした違いの定義はありません。パプリカと共にナス科のトウガラシ属の野菜で、甘トウガラシの一種です。この曖昧な分け方の中には、唐辛子も含まれています。
ピーマンとは唐辛子の仲間で、南アメリカが原産です。改良し、辛みが無くなるようになりました。日本で広まったのは戦後で今では夏野菜の代表の一つです。ピーマンは未熟果で収穫されるため、青臭ささと、苦味が少しあります。
ピーマンはシシ型、ベル型、シシトウと3つに分けることができ、日ごろ使うピーマンはシシ型です。パプリカとは、このベル型を品種改良したものです。
味の違いですが、パプリカは、ピーマンと違い、甘みがあり苦味や青臭さはありません。
また、栄養価は、ビタミンCやカロテンはピーマンの約2倍、カロテンは約7倍含まれています。
パプリカの色ごとの栄養の違い
パプリカには赤、黄、オレンジと色の違いがあり、色ごとに栄養の違いがあります。詳しくは後で説明しますが、簡単に栄養素の違いをご紹介しておきます。
【赤色のパプリカ】
β-カロテンやビタミンC、ビタミンEなどの他に、赤い色素のカプサイシンと呼ばれる成分を含みます。抗酸化作用がβ-カロテンよりも高いといわれています。
カプサイシンは新陳代謝を高める働きもあるので、ダイエットにも有効と言われています。
【黄色のパプリカ】
シミやソバカスを防ぎ、美白に欠かせない成分であるビタミンC、肌の老化を防止に役立つルテインが多く含まれています。
また、黄色の色素成分のゼアキサンチンも含まれており、抗酸化作用および目をテレビやスマートフォン、PCから発せられるブルーライトや紫外線などから守ります。
【オレンジ色のパプリカ】
色素成分のゼアキサンチン やβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンEなど、赤パプリカと黄パプリカの両方の成分を多く含んでいます。
このようにパプリカは色によって、含んでいる栄養素や効果効能も異なってきます。オレンジ色のパプリカは、赤色のパプリカと黄色のパプリカのいいところを持っており、栄養価も高いので、迷った時は、オレンジ色のパプリカを選ぶのがおすすめです。
パプリカの栄養と効果効能!
パプリカに含まれている主な栄養素は次の通りです。
- カプサイシン
- ビタミンC
- β-カロテン
- ビタミンE
- ルテイン
- ビタミンP
これらの栄養素により、以下のような効果効能が期待されています。
- 生活習慣病の予防効果
- 老化防止効果
- 美白効果
- アンチエイジング効果
それぞれの効果効能について、詳しくみてみましょう。
【生活習慣病の予防効果】
赤い色素成分であるカプサイシン。
このカプサイシンは高い抗酸化作用があり、体の中の不要なコレステロールを取り除き、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防効果が期待できます。
新陳代謝を活発にする作用もあります。また、血液の流れを良くする働きもあり、体温調節にも役立ちます。冷え性や疲れやすい方の疲労回復にもおすすめです。
【老化防止効果】
オレンジのパプリカはどの色のパプリカより優秀です。
普通の緑のピーマンと比べると赤いパプリカは、ビタミンCは約2倍ですが、オレンジのパプリカは約3倍となります。
カプサイシンと同じ抗酸化作用をもつβ-カロテンは、約20倍もあると言われています。
抗酸化作用のあるビタミンEは、老化防止やガン予防など生活習慣病の予防に貢献します。
【美白効果】
オレンジのパプリカは、美白効果や免疫力の向上の認められているビタミンC、若返りのビタミンと呼ばれるビタミンEなど、赤と黄色のパプリカの両方の成分を含んでいます。
黄色いパプリカは、ビタミンCが特に豊富に含まれています。
ビタミンCは、メラニン色素の生成を抑制し、シミやソバカスを防ぐ効果以外にも、コラーゲンの合成にも関わり、ハリのある肌をつくる役目もあります。また、疲労回復の効果も認められています。
さらに、黄色いパプリカには、肌の老化を防ぐ、アンチエイジングに貢献するルテインも含まれています。
【アンチエイジング効果】
ビタミンCは熱に弱いという弱点があります。加熱調理すると栄養素が外に流出することで、効果を発揮できなくなります。
しかし、パプリカには、このビタミンCの成分を守るといわれているポリフェノールの一種のビタミンPが含まれています。
このビタミンPは、ビタミンCが適切に働くことを助ける成分で、抗酸化作用があります。体の老化を防ぎ、アンチエイジング効果が期待できます。
また、免疫力を高めたり、ビタミンCとともに働いて毛細血管を丈夫にして、血流を改善し、冷え性の改善や高血圧などの予防にも有効です。
パプリカの効果的な食べ方や加熱調理による影響は?
パプリカはさまざまな栄養素があり、栄養価の高い魅力的な野菜ですが、加熱調理をしても栄養に影響はないのでしょうか。ビタミン類は熱を加えると栄養素が壊れてしまうため、効果的な食べ方は「生で食べること!」と、さまざまな食材でもお伝えしてきました。
しかし、栄養素のところでご説明した通り、パプリカに含まれるビタミンPの効果でパプリカに含まれるビタミンCは焼いたり、茹でるなどの熱を加えても成分はほとんど変わりません。加熱調理によるビタミンの損失が少ないことが特長です。
また、パプリカの効果的な食べ方ですが、パプリカに含まれているβ-カロテンは、脂溶性ビタミンなので、油と共に摂取すると栄養を効率よく摂ることができます。オリーブオイルなどの油と一緒に調理することをおすすめします。
パプリカは生で食べても下ごしらえの必要もなく、苦みもありませんし、とても美味しく食べられます。サラダの具材にして食べる場合は、最後にオリーブオイルを一回しかけても良いでしょう。
ピクルスやマリネにしても彩りも良く、お酢の栄養を摂取することで、血糖値の上昇を緩やかにしたり、疲労回復などの効果効能も期待できるので、おすすめです。
お酢が苦手な方はリンゴ酢に変えるとより食べやすくなりますよ。
リンゴ酢については、こちらの記事に詳しく書いていますので、見てみてください。
リンゴ酢の効果効能!血圧や血糖値、美肌やシミ予防に!女性に嬉しいリンゴ酢の驚きの力!
マリネやピクルスなどにする場合は、下ごしらえして、皮をむいておくと、口当たりもよく、マリネ液が良く染み込み味が良くなります。トマトの湯剥きのように、表面を加熱し、冷水へ浸けて皮をはぎます。
加熱するときのコツですが、カットしてから焼き網などで焼くと良いです。切り方は、縦に細くカットしたほうが皮にムラなく火が通り、皮が剥きやすくなります。
パプリカの食べ過ぎによる影響は?
パプリカは、食べ過ぎた場合でもほとんど問題となりません。
カロリーは種類によって若干異なりますが、100gあたり約30kcal、糖質も100gあたり約5gですので、カロリーや糖質量は高くなく、太る心配もありません。
また、ビタミンB群やビタミンCなどの栄養素は必要がない分は、排出されます。小分けにして食べることで、栄養素を無駄にせず効果的に食べることができるでしょう。
ビタミンAを多く摂り過ぎることによる過剰症がありますが、カロテンとして、体内に取り入れる分には、必要な分がビタミンAに変換される仕組みですから、動物性と違い過剰症の心配はないでしょう。
パプリカの保存方法
保存方法は、乾燥を防ぐために、ビニール袋やジップロックへ入れて、野菜室で保存しましょう。
丸ごと冷蔵保存した場合は、約10日間保存することができます。それ以上経過すると栄養価が下がったり、シワシワになったりします。
また、カットしたパプリカの保存期間は、約4〜5日になりますので、早めに食べきるようにしましょう。
パプリカは冷凍保存も可能です。ただし、パプリカを丸ごと保存する場合は、しぼんでしまうため、カットしてから保存するようにしましょう。
中の種やワタを取り除き、使いやすい大きさに切って、ジップロックやフリーザーバッグに入れて冷凍しましょう。冷凍した場合の保存期間は、約1ヶ月保存が可能です。
一度凍らせるため、残念ながらシャキシャキ感とみずみずしさは減ってしまいますが、カットした状態で保存しておけば、忙しい時に調理時間を短縮できるので、便利です。
最後に常温保存する場合ですが、1週間程度の保存期間になります。しかし、湿気が多い季節や夏場は傷みやすくなりますので、冷蔵または、冷凍保存するのがおすすめです。
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