お手頃な値段でいろいろな料理に活用できるもやし。実はもやしにも種類があるということを知っていますか?
今回は3種類ある中の一つ「大豆もやし」についてのご紹介です。
「もやし」という名前が先行していて、「もやしにも種類がある」と聞いてもなかなかピンとこない方も多いと思いますが、それぞれに特徴があり、味や栄養素にも違いがあります。
ということは、当然効果効能や適しているレシピなどにも違いが出てくるということで、カロリーや糖質、調理の時の加熱方法や茹で時間などにも触れながら詳しく紹介していきたいと思います。
今回のテーマは、『大豆もやしの栄養と効果効能』、『茹で時間や加熱はOKなのか』と『大豆もやしのカロリーや糖質』と『おすすめレシピ』についてです。
是非参考にしてみてください。
目次
大豆もやしとは
そもそも「もやし」というのは、植物の名前ではありません。穀類や豆類の種子を暗いところで水に浸して成長させたものをもやしと呼び、特に豆類を発芽させたものを「豆もやし」と言います。
大きく分けると、育て方が簡単で栄養素が高く人気を集めているスプラウトももやしに含まれます。
豆もやしの種類は主に3種類あり、グリーンマッペと呼ばれる豆から発芽させた「緑豆もやし」、ブラックマッペと呼ばれる豆から発芽させた「黒豆もやし」、そして今回ご紹介する大豆もやしがあります。
もやしの生産者協会の中には大豆もやしを普及させることを目的とした委員会もあるそうで、3種類のもやしの中でも特に大豆もやしが一押しなんだとか。
他の2種類よりも育つまでに時間と手間がかかり、値段も大豆もやしは倍近くになります。といっても、そもそももやし自体の値段はかなり安いので、手が出なくて困るということはありません。
大豆もやしの特徴
緑豆もやしや黒豆もやしと比較すると、大豆もやしは茎の部分がシャキシャキとやや固くなっていて、大豆のコリコリとした食感が特徴です。
グルタミン酸やアスパラギン酸という旨味成分が含まれており、他の2種類よりも甘みがあります。
スープや鍋物にすると大豆もやしから出る出汁が出て美味しいです。ナムルにしたり、豚肉や鶏肉とも相性がいいので炒め物にも適しています。
緑豆もやしの特徴
緑豆もやしはもやしのなかでも特に生産量が多く、国内で9割ほどを占めています。やや太めでクセのない味をしており、ラーメンや炒め物などの料理に適しています。
黒豆もやしの特徴
黒豆もやしは、緑豆もやしよりもやや細く、ほのかな甘みがあるのが特徴です。ラーメンや焼きそば、お好み焼きやおひたしなどの料理に適しています。
大豆もやしの栄養と効果効能
普及のための委員会が設置されるほどの大豆もやし。他の2種類のもやしと、含まれている栄養素はほとんど同じですが、他の2種類よりも含有量が多い栄養素もあります。また、大豆もやし特有の栄養素もあり、これが委員会から「一押し」な理由の一つとなっています。
【ビタミンC】
メラニンの生成を抑制する成分として知られるビタミンC。意外ですが、もやしにもしっかりと含まれています。量は黒豆もやしが最も多くなっています。
鉄分の吸収を助けたり、コレステロールを低下させる働きもあり、また、風邪の予防にも効果が期待できます。
【カリウム】
大豆もやしにはカリウムも含まれています。体に溜まったナトリウムを外に排出する働きがあり、高血圧の予防に効果がある成分です。利尿作用が高く、むくみの改善にも効果が期待できます。
大豆もやしに含まれるカリウムは他のもやしに比べて約2倍となっています。
【食物繊維】
大豆もやしのあのシャキシャキとした食感は、食物繊維によるものです。
腸内環境を整えて便秘解消に効果があるだけでなく、血糖値の急な上昇を抑えて糖尿病の予防にも繋がります。
食物繊維も、他の2種類のもやしに比べると2倍近くの量が含まれています。
【大豆イソフラボン】
大豆もやしには大豆イソフラボンが含まれています。
女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをし、ホルモンバランスを整える効果があり、乳がんの予防にも効果があるとされています。
茹で時間はどのくらい?加熱はOK?
大豆もやしに含まれている栄養素のビタミンやミネラルなどは加熱によって成分が壊されてしまいます。
しかし、大豆もやしや他のもやしは全般的に日持ちしないものであるため、スーパーなどで手に入るものは生で食べると食中毒を起こしてしまう危険性があるので、必ず加熱してから食べるようにしましょう。
もやしは茹で時間や茹で方を間違えてしまうと、せっかくのシャキシャキ感がなくなり美味しさも半減してしまいます。そこで、もやしの美味しい茹で方をご紹介しますので、試してみてください。
もやしの美味しい茹で方
- 大豆もやしを鍋に入れ、全体が水に浸るくらいまで水を入れ蓋をする
- そのまま強火にかける
- 水が沸騰して豆に火が通ると、生臭い匂いから変化します。匂いが変わったら茹で上がりです。しっかりと水を切って調理に使ってください。
時間はその時々によるかと思いますが、大体1分半から3分ぐらいで茹で上がります。鼻を近づけて茹で上がりを逃さないように注意してください。
炒める場合は、一番最後に加えてさっと火を通すようにするのがコツです。
大豆もやしのカロリーや糖質
大豆もやしのカロリーは100g あたり37kcalとかなりヘルシーです。
一袋192グラムとしても71kcalです。一気に食べることもないとは思いますが、例えそれだけたくさん食べても気にするほどのカロリーにはなりません。
3種類全てのもやしの糖質は0gだと思っている方も多いかとは思いますが、実は緑豆もやしと黒豆もやしは若干ですが糖質が含まれています。
これに対して大豆もやしは完全に糖質0gであるため、糖質制限中の方は大豆もやしがよりおすすめです。
大豆もやしのおすすめレシピ
大豆もやしを使った簡単で美味しいおすすめレシピをご紹介します。今夜の食卓にいかがでしょうか?
【ピリ辛豆もやしのナムルの作り方】
- 大豆もやし一袋をそのまま、5分ほどレンジで加熱し、ボールに移して塩をふりかけ、少し置く
- 水気をしっかりと切り、鶏がらスープの素・コチュジャン小さじ1、ごま油大さじ1、お好みで豆板醤を入れ、混ぜ合わせる
- 冷めたら冷蔵庫へ入れ、一時間ほど味を馴染ませたらできあがり
レンジで加熱可能な大豆もやしを使って、韓国料理で定番のナムルが簡単に作れます。常備菜としても便利です。
【大豆もやしのさっぱりサラダ】
- 大豆もやし一袋、千切りにした人参1/2本を別々で茹で、しっかりと水を切っておく
- 大豆もやし、人参をボールに入れ、鶏がらスープの素大さじ1/2、ごま油大さじ1を混ぜ下味をつける
- きゅうり2本を千切りにし、小さじ1/2ほどの塩を振っておく。ツナ1缶は油を切っておく
- 大豆もやし、人参の粗熱が取れたらボウルに移し、きゅうりとツナ、中華くらげ100gを入れて混ぜる
- 醤油大さじ1と1/2に砂糖大さじ2を混ぜ、20秒ほどレンジで加熱して砂糖を溶かし、酢大さじ3を混ぜたものをボウルに入れ、全体に馴染ませる
- 出てきた水を切り、お好みでごまを加えてできあがり
さっぱりとした大豆もやしのサラダです。キムチを添えると一気に韓国風の食卓になります。
値段も手頃で調理も簡単な大豆もやし、是非毎日の食卓に加えて、栄養をプラスしてみてはいかがでしょうか!
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