キウイフルーツは、その豊富な栄養から美容・健康への効果効能が期待されており、特に女性を中心に人気が出ています。
朝食やデザートにスプーンですくってキウイフルーツを食べているという方も多いのではないでしょうか。
なんとなく、甘酸っぱい味のイメージからビタミンCが多く、その他の栄養価も高そうなイメージの強いキウイフルーツですが、実際のところは、どんな効果効能が期待できるかご存知でしょうか?
フルーツなので、カロリーや糖質はどれくらいで、キウイフルーツの栄養をもっと効果的に摂取するために、1日何個食べれば良いのかや食べるタイミングは、朝と夜どっちが良いのかも気になりますよね。
別名フルーツの王様と呼ばれるキウイフルーツですが、調べると女性にはもちろん、妊娠中の方にもおすすめな栄養素があり、実は皮の部分にも栄養があるのだとか!
そこで今回は、『妊娠中にも食べたいフルーツ、キウイフルーツの栄養と効能効果』、『キウイフルーツの皮の栄養』、『カロリーや糖質、1日何個食べて良いのか』、『食べるタイミングは朝と夜どっちが良いのか』までお伝えします!
目次
キウイフルーツとは?
皮に産毛の生えた、小さくて個性的なキウイフルーツは、中国が原産の果物の一種で、マタタビ科マタタビ属に分類されます。
緑色の果肉のグリーンキウイと黄色の果肉のゴールドキウイの2種類が有名です。
店頭でよく見かけるグリーンキウイの多くはヘイワード種で、皮の表面に細かい産毛があります。
ゴールドキウイは、ニュージーランドのゼスプリ社によって開発された酸味が少ない「ゼスプリゴールド」や甘みが強い「サンゴールド」などがあります。両方とも産毛はほとん見られません。
その他にも多くの種類が存在します。緑色の果肉の中央に赤い色素のある「レインボーレッド」、香川県で誕生した「さぬきゴールド」やリンゴのような形をしている「アップルキウイ」などがあります。
日本ではキウイフルーツの原産は、ニュージーランドのイメージが強いですが、中国が原産です。中国に行ったニュージーランド人が種を持ち帰りキウイフルーツの栽培を行った歴史があるようです。
また、ニュージーランドを代表するキウイバードから「キウイ」という名が付けられたと言われています。
国産のキウイフルーツの旬の時期は12月~4月頃となります。輸入もののイメージが強いですが、国産ものも出回っています。
国内の産地は主に、愛知県・福岡県・和歌山県になり、品種により若干旬の時期や出回る月に違いがあります。
国内産と輸入ものを合わせると通年安定して出荷されているので、価格変動も大きくなく、フルーツの中でもお手頃な価格で販売されています。
キウイフルーツのレシピは、ジャムやゼリー、ケーキなどのスイーツに使われることが多いです。最近では、ミキサーにかけてスムージーとして利用される方も多く、ジュースとして召し上がる方もいます。
もちろん、キウイフルーツはしっかりとした甘さがあるので、半分に切ってスプーンですくって食べたり、皮を剥いて食べやすい大きさにカットして、そのまま生で食べる方も多くいます。
キウイフルーツの栄養と効能効果!皮にもある栄養!
キウイフルーツは、ビタミンCや食物繊維などの17種類の栄養素の100gあたりの量を比較した「栄養素充足率スコア」で主要なフルーツの中でもトップレベルに位置するスーパーフルーツです。
キウイフルーツに含まれている主な栄養素は次の通りです。
- ビタミンC
- 食物繊維
- 葉酸
- アクチニジン
- カリウム
- ビタミンE
- ポリフェノール
これらの栄養素により、以下のような効果効能が期待されています。
- 美肌・美白効果
- 便秘解消効果
- 風邪予防
- 血糖値急上昇防止
- むくみ改善
- 高血圧予防
- 胎児の正常な発育
- アンチエイジング効果
- 消化促進効果
それぞれの効果効能について、詳しくみてみましょう。
【美白効果】
キウイフルーツに含まれるビタミンCは、コラーゲンの生成を助けたり、メラニン色素の生成を抑えることで、しみやそばかす、しわを予防し、美肌作りを助けます。
ビタミンCには抗酸化作用があり、紫外線やストレスなどで過剰に発生する活性酸素を除去してくれるので、老化の防止に繋がります。
また、免疫機能維持による風邪の予防や疲労の軽減にも役立つという役割もあるので、美容・健康両面で私たちの体をサポートしてくれます。
ビタミンCは加熱に弱い性質がありますが、フルーツであるキウイならばそのまま食べられるで大きな効果が期待できます。
【便秘解消効果】
キウイフルーツには食物繊維が豊富に含まれています。その量はバナナの2倍にもなります。
食物繊維には、水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けにくい不溶性食物繊維の2種類あるのですが、キウイフルーツには両方含まれています。
水溶性食物繊維は、腸内の善玉菌のエサになりますので、整腸作用が期待できます。また、糖質の吸収をゆるやかにしてくれるので、食後の血糖値の急上昇を抑えてくれます。
不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を吸収することで、便のかさを増やし、腸を刺激することで便通を促します
キウイフルーツに含まれる食物繊維の割合は、不溶性食物繊維2:水溶性食物繊維1と理想の割合に近いため、より便秘解消効果が期待できます。
【むくみ解消・高血圧予防効果】
キウイフルーツに含まれるカリウムは、体内の余分な塩分を排出する働きがあります。塩分がうまく排泄されることで、むくみの解消や高血圧の予防効果が期待できます。
【アンチエイジング効果】
老化や生活習慣病の予防が期待されているビタミンEも豊富に含まれています。
ビタミンEは抗酸化作用が強く、若さを維持する働きや肌のくすみに効果があり、アンチエイジング効果を発揮します。血管の酸化を防ぐことで、血行を良くし動脈硬化や心筋梗塞などの予防にもなります。
また、キウイフルーツにはビタミンCも含まれているので、ビタミンEとの相乗効果で抗酸化力がアップします。
さらに、ビタミンEやビタミンCと同じように、強力な抗酸化作用を持つポリフェノールもキウイフルーツには含まれています。
【胎児の正常な発育】
キウイフルーツに含まれる葉酸は、遺伝情報を持つDNAの合成にかかわり、細胞分裂に重要な役割を担っています。
この作用は胎児の正常な発育に必要で、特に妊娠期は必要量が成人の1日の推奨量の2倍にも増えると言われています。
また、葉酸は、「造血ビタミン」とも呼ばれ、貧血を予防する効果も期待できます。
【消化促進効果】
キウイフルーツにはアクチニジンが含まれています。アクチニジンは、たんぱく質の分解酵素で、たんぱく質の分解を促す働きがあります。
そのため、タンパク質を含む魚や肉の消化を助けてくれ、腸での吸収力アップの効果が期待されています。
キウイフルーツの皮の栄養
実は、キウイフルーツの皮には実の部分より多くの栄養が含まれています。特にポリフェノールと食物繊維の量が多く、なんと果実の部分の約2倍の栄養が含まれています。
日本人にはあまり馴染みがありませんが、ニュージーランドでは、キウイフルーツを皮ごと食べるのがポピュラーと言われています。
普段見かけるグリーンキウイは皮に産毛が生えていて、そのまま食べるには食べづらいと思いますが、よく洗ってスムージーにするなどして今後は、捨てずに皮ごと食べるようにしたいですね。
グリーンキウイとゴールドキウイの栄養の違い
最近は改良された種類も多くありますが、大きく分けてグリーンキウイとゴールデンキウイの2種類があります。
栄養素の違いが若干あり、代表的なビタミンCの含有量は、グリーンキウイ(ヘイワード種)の場合70mg、ゴールデンキウイは2倍以上の160mgも含まれています。
食物繊維は、グリーンキウイ(ヘイワード種)が3gで、ゴールデンキウイは1.7g含まれており、グリーンキウイの方が約2倍多いです。
整腸作用や便秘解消が目的ならば、グリーンキウイで、美肌を期待するならビタミンCが豊富なゴールデンキウイを選ぶと良いでしょう。
キウイフルーツのカロリーと糖質
グリーンキウイ100gあたりのカロリーは53kcal、糖質は11gです。
グリーンキウイとゴールドキウイのカロリーと糖質には大きな差はありませんが、ややグリーンキウイの方がカロリーと糖質は低くなっています。
100gあたりの果物の平均カロリーは61kcal、平均糖質量は13.5gになりますので、その他の果物と比べるとやや低いことがわかります。
また、食べ物や飲み物を摂取した後に、血糖値がどれくらい上昇するかを数値化したGI値もキウイフルーツは53と低い傾向にあります。
GI値が高いほど血糖値が上昇しやすく、太りやすいとされていますが、キウイフルーツは、数値が低いので、血糖値が上昇しにくく、太りにくいダイエットに効果的な食べ物と言えます。
ちなみにブドウ糖のGI値100が基準となり、白米は77、その他のフルーツで果糖が多いすいかですと58になりますので、キウイフルーツのGI値の低さがわかります。
キウイフルーツは1日何個食べるのが良い?食べるタイミングは夜?
キウイフルーツの栄養素の中でも特にビタミンCの含有量は豊富で、全食材の中でもビタミンCの含有量はトップクラスです。
成人のビタミンCの推奨摂取量は1日あたり100mgと言われており、キウイフルーツ1個のビタミンCは約60mgなので、2個で1日に必要な量を摂取することができます。
また、キウイフルーツには食物繊維も豊富に含まれており、その量はバナナの約2倍にもなります。便秘気味の女性で、1日に2個のキウイフルーツで、便通が改善されたという報告もあります。
なお、ビタミンCは水溶性の栄養素なので、キウイフルーツをたくさん食べても過剰に摂取した分は尿として排出されてしまいます。体内に溜めておけないので、毎日摂り続けることが大切です。
1日に何個までという決まりはありませんが、1日に1、2個食べるだけでも、女性に嬉しい効果効能が期待できます。ビタミンCを摂取し過ぎると下痢を引き起こすこともありますので、キウイフルーツの食べ過ぎには気をつけるようにしましょう。
キウイフルーツの食べるタイミングですが、朝よりも夜に食べる方が良いと言われています。キウイフルーツに含まれる、ソラレンという物質が光毒性を持ち、日光が当たるとメラニン色素が出やすい状態になるからです。
妊娠中に食べたいフルーツ!アレルギーや赤ちゃんは大丈夫?
キウイフルーツは、妊婦さんに必要な栄養素が豊富です。妊娠初期に必要な葉酸が含まれています。また、妊婦さんの便秘予防に良い食物繊維も豊富に含まれています。
しかし、キウイフルーツにはアレルギー反応が起こる場合があります。症状は、蕁麻疹や口の中が痒くなったり、胃痛や吐き気、嘔吐など人により様々です。
これは、キウイフルーツに含まれるタンパク質分解酵素のアクチニジンが原因のようです。この酵素は食べ物を柔らかくする作用があります。
酵素ですから、熱に弱いのでアレルギーの対処法として加熱することで幾分か反応はやわらぎます。
成長途中の赤ちゃんや子ども、特に6歳以下の子供にはアレルギー症状が出やすくなるので気を付けてください。離乳食として赤ちゃんに与える場合は、初期である5~6か月頃はまだやめておきましょう。
中期に入ると果汁を加熱させてジュースとして与え始めます。少量で様子を見ながら与えてください。後期になってくると小さく切って、ヨーグルトやパンがゆに混ぜて食べさせます。その場合も加熱した方が無難です。キウイフルーツの種である黒いぶつぶつは消化が悪いので裏ごしして与えるようにしましょう。
キウイフルーツの食べ頃の目安と保存方法
食べごろの目安は、キウイフルーツを手で包み込むように優しく持ち、弾力を感じるくらいでしたら食べごろです。
キウイフルーツがまだ固くて未熟な場合は、常温で追熟させます。
追熟方法は、乾燥しないようにポリ袋などに入れて20度前後の暖かい部屋におきます。追熟期は、収穫後の日数と、保管温度により違いがありますが、一般的な追熟期間は、収穫後1か月以内のもので1週間程度、収穫後2~3か月で6日程度と言われています。
早く追熟させたい方は、リンゴやバナナと一緒に袋に入れるとりんごやバナナが出すエチレンガスによって早く追熟します。キウイフルーツが熟せば、冷蔵庫で2~3時間冷やすとおいしく召し上がれます。
完熟した食べごろのキウイフルーツは冷蔵庫にいれて保存します。ただし、冷蔵庫にいれても追熟が進んでしまうので、早めに食べるように注意しましょう。
なお、夏場の25℃を超えるような日が続くよう場合は、冷蔵庫に入れて保存して下さい。水分が多いために冷凍保存には向きませんが、ジュースやスムージー、ジャムやゼリーなどのスイーツに利用するのであれば問題ありません。
保存方法や食べ頃に気をつけて、美味しくキウイフルーツを楽しみたいですね。
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