古くから漢方などに使われている「月桃」という植物をご存知でしょうか?美肌効果やアトピーにも効果があり、他にもさまざまな効能を持つ月桃。
そのさまざまな効能から月桃茶として飲まれたり、化粧水やアロマなど色々な用途で活用されています。
さまざまな効果効能が期待できるなら是非とも食事や生活に積極的に取り入れたいですが、飲みすぎた場合副作用などはあるのでしょうか。
そこで今回は、『美肌効果やアトピーにも効く月桃の効能』と『月桃茶や化粧水、アロマなど月桃の用途』、『月桃の副作用』について、ご紹介します!
目次
月桃とは
月桃とは、ショウガ科ハナショウガ属の多年草で、台湾や南アジアなど熱帯・亜熱帯地方に自生しています。日本では沖縄や九州、屋久島、種子島で見ることができます。
月桃の葉は幅15cmほど、長さが40cm~60cmにもなり、濃い緑色で光沢があります。初夏になると、白いかわいらしい花が咲き始め、提灯のように垂れ下がります。7月ごろには蘭のような黄色い花になり、秋の始めには赤茶色の実をつけます。
月桃の花のつぼみがふっくらとしてみずみずしく、先端がピンク色になってまるで桃のようだということから月桃という名前がつきました。
沖縄では「サンニン」や「シェルジンジャー」と呼ばれ、月桃の葉に包んで蒸された餅は、子どもの成長を祈願するための伝統行事に用いられるなど、神仏へのお供え物としても使われるほど親しまれています。
独特の香りがあるのが特徴で、世界にある芳香植物164種類のうちの一つに含まれており、アロマオイルや精油、お茶や最近ではアイスクリームのフレーバーとしても人気です。
美肌効果やアトピーにも!月桃の効能
古くから漢方に使用されてきたということで、その効果効能は気になりますよね。さまざまな月桃の美容健康効果を見てきましょう!
【アンチエイジング・美肌】
ポリフェノールは抗酸化作用があることで知られていますが、月桃のポリフェノールは、赤ワインの約34倍といわれています。
紫外線などの刺激から細胞を守るために発生する活性酸素は、増えすぎると細胞を酸化させてしまいます。細胞が酸化するとコラーゲンなどを硬くして、肌の弾力が失われてしまうため、しみやシワ、たるみなどの原因となり老けた印象になってしまいます。
ポリフェノールには活性酸素を除去する働きがあり、ポリフェノールの一種であるフラボノイドは美容に欠かせない成分であるビタミンCの吸収を助ける作用があるため、アンチエイジング効果が期待できます。
また、月桃の葉のエキスには肌の弾力を保つコラーゲンの合成を促進する作用もあるため、美肌をつくりだすのに役立つ成分として、化粧水や美容液、サプリメントなどにも配合さています。
【高血圧予防】
ポリフェノールの抗酸化作用は、血液中の活性酸素を除去して血管を柔らかくし、高血圧を予防する効果が期待できます。
また、月桃にはポリフェノールの中でも効力が強いケルセチンが多く含まれており、その効果としては、血中の脂肪を排出して、血液をサラサラにする効果があると言われています。
月桃は漢方薬としても血圧を下げる効能がある成分として古くから用いられています。
【アレルギー改善】
月桃に豊富に含まれるポリフェノールには抗炎症作用があり、花粉症などアレルギー症状やアトピーの症状を抑制する働きがあります。
【ダイエット効果】
月桃に含まれているポリフェノールの一種、タンニンは脂肪の吸収を抑制し、リノール酸は脂肪を分解して燃焼させる働きがあります。
また、月桃のポリフェノールは毛細血管に作用して血流を良くする効果があるので、代謝がよくなりダイエット効果が期待できます。
【便秘解消】
月桃には食物繊維が豊富に含まれています。腸内環境をよくし、体に溜まった老廃物を排出する働きがあり、便秘解消に効果があります。
また、血糖値の急激な上昇を防ぎ、糖尿病の予防にも効果が期待できます。
【咳止め】
喉に良いといわれているショウガの仲間なので、月桃も咳止めや喉の炎症を抑える効果が期待できます。
特に月桃の葉には殺菌、消毒の効果と、ポリフェノールによる抗酸化作用、抗炎症作用が効果を発揮します。
【リラックス効果】
月桃の独特な香りにはリラックスを促す効果があります。ストレスや緊張による筋肉の強張りを和らげ、疲労回復を促します。また、リラックス効果によって良質の睡眠がとれるようになり、精神状態を落ち着かせる効果があります。
気持ちを穏やかにして脳を活性化させるので、集中力や記憶力アップにも有効です。
他にも月桃の効能として、リウマチや甲状腺の機能改善、前立腺肥大や更年期障害改善、膀胱炎の症状緩和などさまざまな効能があるといわれています。
用途いろいろ!月桃茶や化粧水、アロマも
月桃はその効能から漢方以外にもアロマや化粧水、お茶やタンスの中に入れて虫除けや消臭剤などさまざまに活用されています。
月桃茶として
ショウガ科の月桃は、体を温める効果があり、また、リラックス効果が高いため月桃は健康茶としても人気があります。ほんのりとした甘さとさわやかさのある味が特徴です。
カフェインが入っていないため、妊娠中の方でも飲むことができ、副作用もありません。食事のときや気分をリラックスさせたいときにどなたでも飲むことができます。
細かく切ると香りが強くなるので、お茶にするときは細かく刻んで乾燥させることをおすすめします。
【月桃茶の作り方】
- お好みの量の月桃の葉と実をよく洗い、水気をふき取っておく
- 葉はキッチンバサミで1~2cm幅くらいに切り、平らなザルに広げて2~3日天日干しして乾燥させる
- 乾燥したら保存瓶や保存袋に入れて保存する
【月桃茶の美味しい飲み方】
1~1.5Lの水に乾燥させた月桃の葉や実を入れて沸かし、沸騰してから3~5分ほど煮立てて出来上がりです。出来上がったものは冷蔵庫で冷やしてアイスティーにしても◎!
月桃茶だけでも香りのよいお茶になりますが、他のハーブティーとブレンドしても美味しいです。レシピというほど難しいことはありません!お好みの量でブレンドしてリラックスタイムを演出してくださいね!
レモングラスをプラスすると、食欲増進や消化不良、胃もたれの予防に効果的!ルイボスは血糖値の調整や整腸作用があるためダイエット効果がアップします。ショウガを入れるとさらに血行促進の効果が期待できます。ホットで飲むのがおすすめです。
化粧水として
月桃を使って手作りの化粧水を作ることもできます。インターネットなどで販売されている無農薬の月桃を使うようにしましょう。
【月桃化粧水の作り方】
- 乾燥した月桃10g(無農薬の月桃茶で可)を無水エタノール100ccに浸し、1~2週間置いておく。その後、綺麗な布で濃したら「月桃チンキ」のできあがり。
- 月桃チンキ5ml、グリセリン5ml、生成水90mlをしっかりとまぜ、保存容器に入れて「月桃化粧水」のできあがり。
- それぞれ冷蔵庫で保管し、「月桃チンキ」は1年程度、「月桃化粧水」は3週間程度に使い切るようにしましょう。
使い方はいつもの化粧水と同じでOKです。スプレーなどに入れて吹きかけてもよし、朝晩に丁寧に顔に塗ってもよしです!
肌に直接つける場合は、念のためパッチテストを行うようにしてください。
消臭剤や防虫剤として
月桃の葉には殺菌、消毒、消臭の効果があり、消臭剤やタンスの防虫剤としてよく使われています。
月桃の葉は生のままでも虫除け効果があるのでそのまま置いておくだけでも防虫効果が期待できますが、葉を細かく切って小さな袋にいれ、タンスの中に入れれば簡単に防虫剤を作ることもできます。
アロマとして
月桃の香りにはストレスや緊張を和らげるリラックス効果があると言われています。通販などでエッセンシャルオイルを購入することができるので、アロマポットやディフューザーに垂らして使用したり、ハンカチなどに垂らして枕元やデスクに置いて、リラックスタイムを演出してみてはいかがでしょうか。
月桃の副作用
月桃は古くからある自然のものであるため、副作用があるという報告はされていません。漢方やお茶として使い続けられていることから、月桃が安全であるということがわかりますね。
カフェインが入っていないので、お子さんや妊娠中の方でも安心して飲むことができます。
しかし、過剰に飲みすぎると食物繊維の作用でお腹を下してしまう可能性がありますので、注意しておきましょう。
また、血圧を下げる作用があるため、低血圧の方は念のため、一度医師に相談してみることをおすすめします。
月桃の効果いかがでしたでしょうか。月桃茶や月桃の化粧水、アロマは通販などで手軽に購入できます。多くの美容健康効果があるとわかれば、早速生活の一部に取り入れていきたいですね。月桃のある生活はじめましょう!
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