スーパーでもよく目にするようになったズッキーニ。調理する機会が増えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
見た目はきゅうりに似た野菜で、味に癖はなく、お肉料理の付け合せなんかにもよく登場するズッキーニですが、実際のところ良くご存知ない方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ちょっと地味な存在の野菜ですが、ズッキーニにもしっかりと栄養が詰まっており、さまざまな効果効能が期待できます。
そんなズッキーニの栄養素を効率的に摂取するために効果的な食べ方やズッキーニは加熱調理をされる方が多いと思いますが、加熱調理することによる栄養素の影響についてもご紹介したいと思います。
また、ズッキーニには緑色のものと黄色のものがありますが、緑色ズッキーニと黄色ズッキーニとの違いについても簡単にご説明したいと思います。
そこで今回は、『ズッキーニの栄養と効果効能』、『効果的な食べ方や加熱調理による栄養素への影響』と『緑色ズッキーニと黄色ズッキーニとの違い』についてご紹介します。
もっと身近にズッキーニを食べるために、是非最後までお付き合いいただければと思います。
目次
ズッキーニとは?黄色ズッキーニとの違いは?
ズッキーニとはその見た目から大きなきゅうりというイメージが強いと思いますが、実はペポかぼちゃに分類される「かぼちゃ」の仲間です。イタリア語ではズッキーナと呼ばれ「小さいかぼちゃ」という意味になります。
ズッキーニは、ウリ科かぼちゃ属の一年草で、原産地は北アメリカやメキシコと言われています。日本で広がり始めたのは意外にも1980年代に入ってからと、日本では比較的新しい野菜になります。
ズッキーニの旬の時期は6月から9月の夏の時期になります。これからまさに旬の時期を迎えようとしていますが、外国からの輸入物もありますので、旬でなくても時期を選ばずにいつでも食べることができます。
ズッキーニにはいくつか種類があるのをご存知でしょうか。近所のスーパーなどでは、目にするのは緑色ズッキーニがほとんどですが、ときおり黄色ズッキーニを見かけることがありますよね。
緑色と黄色ズッキーニの違いは、もちろん見た目の色の違いもありますが、食べ方にも少し違いがあります。
緑色ズッキーニの方は生で食べるよりも、加熱調理が向いているので、炒めたり揚げ物にして食べたほうがより美味しさが増します。黄色ズッキーニは緑色ズッキーニよりもクセが少ないので、サラダなど生で食べても美味しくいただくことができます。
このように食べ方にはおすすめの違いがありますが、栄養的には違いはありませんので、その日のメニューによって使い分けてみてください。
緑色や黄色のズッキーニの他にも直径10cm程の丸いズッキーニや表面がぼこぼこした物や開花直前に収穫した花が付いたズッキーニもあるんです。探してみていろいろなズッキーニを試して見てはいかがでしょうか。
ズッキーニはまだまだ日本の食卓には馴染みが少ないかもしれませんが、クセが少なくカリウムの利尿作用やカロチンの免疫力アップの効果など、栄養もいっぱいなので、夏場はもちろん冬場でも積極的に摂り入れたい食材ですね!
ズッキーニの栄養と効果効能
ズッキーニ100gあたりのカロリーは14kcal、糖質は1.5gです。低カロリーで低糖質の野菜なので、糖質制限ダイエットをされている方にはピッタリの食材です。
低カロリー、低糖質のズッキーニに含まれている主な栄養素は次の通りです。
- カリウム
- βカロテン
- 葉酸
- ビタミンC
- 食物繊維
これらの栄養素により、以下のような効果効能が期待されています。
- ダイエット効果
- むくみ改善・解消効果
- 高血圧予防効果
- アンチエイジング効果
- 美肌効果
- 貧血予防効果
それぞれの効果効能について、詳しくみてみましょう。
【むくみ解消・ダイエット効果】
ズッキーニに含まれている栄養成分のカリウムには、体内の余分な塩分を体の外に排泄する働きをします。またズッキーニに含まれる葉酸には血管を丈夫にしたり、血流を良くする働きがあります。
塩分を摂り過ぎると、体がむくむ原因になります。また、血流が悪いと冷え性、肩こり、顔色のくすみ、代謝の悪化や体のむくみの原因のひとつになってしまいます。
女性にとって体のむくみは大敵です。むくみやすいと体重増加の原因のにとつにもなってしまいます。カリウムと葉酸を積極的に摂ることで、むくみを改善し、ダイエットにも効果が期待できます。
塩分を摂り過ぎたり、血流が悪くなるとむくみや高血圧になるだけでなく、腎臓病の原因や生活習慣病の原因にもなりますので、美容面だけではなく健康面でもズッキーニを積極手に摂りいれることは大切です。
【アンチエイジング効果】
ズッキーニに含まれているβカロテンは抗酸化作用が高いことで有名な栄養成分です。
βカロテンは新陳代謝を促し免疫力を高める働きをします。βカロテンは体の中でビタミンAと同じ働きをすることから、体の粘膜を保護し風邪予防や、肌の潤いを保つなど美容にも健康にも大切な栄養素です。
βカロテン以外にもビタミンCと葉酸もアンチエイジングに効果を発揮する大切な栄養素になっています。
ビタミンCにも抗酸化作用があり、がん予防やかぜ予防など外からの刺激から体を守ったり、免疫力を高める働きをすることで有名な栄養素です。
葉酸は妊婦が積極的に摂ると良い栄養素ということで知られており、胎児の正常な発育のために必要な栄養です。
葉酸はたんぱく質の原料となるアミノ酸を多く生み出します。細胞の新陳代謝に重要な働きをし、みずみずしい肌を保つ効果が期待できます。
【美肌効果】
ズッキーニにはβカロテンやビタミンC、葉酸など美肌に効果的な栄養成分が多く含まれています。
特にβカロテンは、肌の潤いを保つ働きや老化防止に有効な栄養素です。
多くの女性が美容のために積極的に摂ることの多いビタミンCの美肌効果は有名で、乾燥や老化から肌を守ってくれます。
また、ビタミンCは、メラニン色素の生成を抑制してくれるので、シミやソバカスを防ぐ効果も期待できます。
葉酸の美肌効果はあまり知られていないかもしれませんが、たんぱく質を作り出す働きによって、潤いのある肌を作り出す効果があり、シミやしわを予防するなどの働きが期待できます。
また、葉酸は、「造血ビタミン」とも呼ばれ、貧血を予防する働きもあります。貧血になると青白くなるなど顔色が悪くなってしまうので、美容にうれしい栄養素です。
ズッキーニは野菜ですので、食物繊維も含まれています。食物繊維というと便秘予防の効果が注目されてしまいますが、便秘をすると代謝も弱って体内に老廃物がたまってしまいます。
老廃物がたまるとニキビやくすみなど肌荒れの原因にもなりますので、ズッキーニを食べることでこれらの効果が期待できます。
ズッキーニの効果的な食べ方と保存方法!加熱調理はOK?
クセも少ないズッキーニの食べ方は色々とあります。炒めたり、ラタトゥイユやスープやカレーに入れたり、パスタやサラダにとレシピは様々ですが、ズッキーニは皮が固いので、加熱調理する食べ方がほとんどです。
加熱調理によって、ズッキーニに含まれるビタミンCは熱に弱いので影響が出てしまいます。
また、ビタミンCや葉酸、カリウムは水溶性なので、煮ると栄養素が汁に溶け出す性質があります。ラタトゥイユやスープにして食べると汁に溶け出した栄養も一緒に摂取できるので、効果的です。
また、βカロテンは油と一緒に摂取することで、βカロテンの吸収効率を上げることができます。オリーブオイルなどの油と一緒に調理する炒め物がおすすめです。
旬のはじめ6月頃のズッキーニは、皮がやわらかいので、生でも食べることができます。加熱調理での栄養素への影響が気になる方は、サラダにして生で食べてみてはいかがでしょうか。その際にオリーブオイルをかけて食べると効果的です。
ズッキーニの保存方法
カットしていないズッキーニの保存法は常温保存で問題ありません。新聞紙で包んで冷暗所に保存してください。カットしたズッキーニは冷蔵庫か冷凍庫で保存します。
冷蔵庫で保存する場合は、乾燥すると水分が抜けて味が落ちてしまうので、キッチンペーパーに包んでポリ袋に入れて保存するようにしましょう。
冷蔵保存をした場合はなるべく早めに食べ切ってください。野菜室で7~10日程度が目安です。
冷凍保存は保存期間が少し長く約1ヵ月は持ちますが、1日ごとに味が落ちますので、こちらもできるだけ早めに食べることをおすすめします。
ズッキーニを食べ過ぎると副作用はある?赤ちゃんはいつから食べられる?
ズッキーニは離乳食として利用できます。離乳食にするのなら皮は向いてよく煮込みできるだけ柔らかくして与えてください。
ただいつからでも与えられるという訳ではなく、離乳食中期頃からがよいでしょう。赤ちゃんは何でも手づかみしてしまいますので、火傷しないように冷まして与えるようにしてください。
あまり無いことですが、ズッキーニを食べて口の周囲が痒くなったり、かぶれるなどの副作用が起こることがありますので、始めて与えるときは行きつけの小児科が開いている時間帯に、小さなスプーンで少しだけ与えて様子を見てください。異常があったらアレルギーの有無など相談することをおすすめします。
また、ズッキーニの注意点としてズッキーニを調理して味見をした際に、異常に苦く感じたらそれは食べないようにしてください。ズッキーニには「ククルビタシン」という成分が含まれています。
普通のズッキーニにはごく少量しか含まれていないので、問題は全くありませんが、まれにククルビタシンが大量に含まれているズッキーニがあります。それを食べると下痢や腹痛など食中毒の症状が出てしまうので、注意が必要です。
もちろん苦味のないズッキーニは問題ないのですが、大量に食べ過ぎるとククルビタシンを多く摂ることになりますので、食べ過ぎにも注意してください。
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