今ではお庭のある家が少なくなっていますが、旬の季節になると庭でなった金柑を食べていたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
可愛らしい小さな実を皮ごと食べる食べ方も、懐かしい思い出ですよね。
わざわざスーパーで買うことも少なく、庭でなる以外には食べる機会もなくなってしまったという方もいるかもしれません。
しかし、金柑はあの小さな実の中にも、ぎっしりと栄養素が詰まっており、期待できる美容と健康の効果効能がたっぷりとあるのです!
この記事を機会に旬はいつかしっかりチェックして、どんどん取り入れてみてはいかがでしょうか?
ただし、副作用があるという話もあるので、「1日に何個まで」と決めて食べるようにしたいですね。
そこで、今回は、『金柑の栄養と効能効果』、『皮ごとの食べ方』や『旬の時期』、『副作用や1日何個までなら大丈夫なのか』まで詳しくご紹介します。
金柑の栄養と効能効果
金柑とはミカン科キンカン属の果物で中国が原産です。当時は薬用として日本に伝わってきました。
薬用として使われていただけに、栄養素が豊富でさまざまな効果効能が期待されています。
ここでは、金柑の栄養素と効果効能をご紹介します。金柑に含まれている主な栄養素は以下の通りです。
・ビタミンC
・ヘスペリジン
・ビタミンE
これらの栄養素によって以下のような効果・効能が得られると期待できます。
・美肌効果
・風邪予防
・血管強化
・血中コレステロール改善
・血流改善効果
・抗アレルギー作用
・発ガン抑制作用
・生活習慣病予防
以下では、それぞれの栄養素ごとに詳しく解説します。
【ビタミンC】
金柑にはビタミンCが豊富です。
その量はレモンと同等で、100gあたり49mgも含まれています。
ビタミンCはコラーゲンの生成を促進し、シミの原因となるメラニンが発生するのを抑制する効果があるといわれています。抗酸化作用も高いので、アンチエイジングにも効果が期待できます。
また、ビタミンCには免疫力をアップさせる効果があるので、風邪を引いたときの症状の改善や風邪の予防にビタミンCは効果的です。
【ヘスペリジン】
ヘスペリジンは、ビタミンPとも呼ばれる栄養素で、金柑の皮にたくさん含まれています。
血管の強化や血中コレステロール・血流の改善に効果があると認められており、アレルギー症状の緩和、発ガン抑制の作用があるといわれています。
他にも、ビタミンCの吸収を高め、新陳代謝を促進するなど美容にも効果が期待できます。
【ビタミンE】
ビタミンEは、ビタミンA、ビタミンCと合わせて「ビタミンACE(エース)」といわれており、抗酸化作用が高いと注目されている栄養素です。
活性酸素を除去する働きがあり、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防に効果が期待できます。
金柑の皮ごとでの食べ方
金柑は、生でそのまま、皮ごと食べてももちろん美味しいですよね。実の部分は苦味があったり酸っぱかったりするので、皮だけを食べるという方もいるようです。
コンポートやはちみつ漬けにしてパンや料理にかけたり、ドライフルーツにして栄養満点のおやつにもおすすめです。
金柑を使ったレシピ
ここでは、金柑を使ったベーシックなレシピ、金柑の甘露煮と、金柑ジャムの作り方をご紹介します。
【金柑の甘露煮】
- 金柑1kg分のヘタをすべて取り、5箇所ほど穴を開ける
- 鍋に金柑を入れ、ひたひたになるまで水を注ぎ、火にかける
- 沸騰したら砂糖300g、はちみつ小さじ1、レモン汁5滴ほどを加え、落し蓋をして時々転がしながら、弱火でさらに1時間程煮詰める
- 水分が減り、泡とツヤが出れば火をとめて、冷めればできあがり
砂糖の量を多くすると保存期間が長くなります。30%以下で約3週間、30%以上で1ヶ月ほどです。
【金柑ジャム】
- 金柑200gを洗ってヘタを取り、半分に切って種を取り出す
- 薄切りにしてボウルに入れ、砂糖70gを加えて3時間ほどおく
- 金柑を鍋に移し、水100ccを加えて強火で煮立たせる
- 煮立ったら弱火にし、焦げないように混ぜながら火にかける
- 水分が少なくなったらさらに100ccの水を加え弱火で煮込み、とろみが出たらできあがり
種は煮立てている間などに浮き上がってくるので、神経質にならなくても大丈夫です。焦がさないように混ぜながら水分を飛ばすのがコツです。
【番外編!金柑のサラダ】
- 金柑4個を軽く洗い、スライスする。種は取り除いておく
- レタス4枚を食べやすい大きさにちぎり、プチトマトと金柑を盛り付ける
- お好みのドレッシングをかけてできあがり
普段のサラダに彩りと栄養をプラス!一気にお皿が明るくなりますよ。
金柑の旬の時期
ミカン科キンカン属の果実である金柑。
原産地は中国で、日本では宮崎県や鹿児島県などの暖かい地域で栽培されています。
金柑は、温室栽培、ハウス栽培、露地栽培と3種類の栽培方法があり、一年を通して市場に出回っています。
温室栽培での収穫時期は早いときでは11月下旬から始まります。
金柑が最も美味しい旬の時期はと言うと、露地栽培の収穫時期である1月中旬から3月上旬となります。
副作用はある?1日何個までなら大丈夫?
金柑を食べ過ぎると、人によっては唇や口の中がピリピリとしたり、違和感が出ることがありますが、これは「副作用」ではありません。
その原因は、金柑の皮に含まれている揮発性の油分テレピンだといわれています。テレビンは金柑に限らず柑橘系の皮には含まれている成分です。
金柑は自然の食品ですので、副作用はありませんが、体質や体調によって副作用のような症状が出る場合があります。
栄養が豊富だからと言って、風邪をひいたときなど体が弱っているときに食べ過ぎてしまうと、気分が悪くなったり嘔吐することもあるようです。
1日何個までという明確な基準はありませんので、体調に合わせて食べる個数と調整していくほかありません。
必要なビタミン量を摂取するには、1日3個食べれば十分といわれています。
特にビタミンは、体の中に溜めておくことができないので、毎回の食事で補っていかなければいけません。
小さな実でぱくっと食べられる金柑はちょっとしたビタミン補給にもピッタリです。是非、試してみてくださいね。
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