夏前になるとよく登場するメロン。
高級なフルーツの代名詞と言ってもいいメロンですが、子どもの頃などは、冷蔵庫にメロンを見つけると、嬉しくてテンションが上がった!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、そんなメロンにも栄養が豊富で、嬉しい美容・健康の効果効能が期待できるのです。
甘さたっぷりですが、意外とカロリーや糖質は少なく、ダイエット中の方もそれほど気にせず食べることができます。水分が多いので、妊娠中の方は量に注意しなければいけませんが、是非、積極的に食べたいフルーツです。
また、メロンには、一般的に赤肉と青肉種がありますが、栄養素には違いがあるのでしょうか?
美容や健康によい方がわかれば、そちらのメロンを食べたいですよね。気になる赤肉と青肉メロンの違いについても触れていますので、是非参考にしてくださいね。
そこで今回は、『メロンの栄養と効果効能と糖質・カロリー』と、『メロンは妊娠中に食べても大丈夫なのか』、『赤肉と青肉メロンとの違い』についてご紹介します。
目次
メロンとは?
メロンとは、改めて解説するまでもありませんが、春の終わり頃から夏にかけて出回るおなじみの果物です。
産地によってさまざまな品種のものがあり、旬はいつかと言うと、それぞれ品種によって少しずつ異なります。
温かい地域では4月頃から旬の時期を迎えて収穫が始まり、5月~8月の熱い季節が旬の本番となります。流通量が一番多い月は6月頃です。
メロンの産地で有名なのは、茨城県です。18年連続で生産量日本一を誇り、全国で23%を占めるほどメロンが作られています。年間消費支出額も1位でまさにメロン王国と言っても過言ではありません。
2位は北海道で17パーセントです。3位は熊本です。他にも、山形、静岡、愛知、青森などで様々な品種のメロンが作られています。
高級メロンの代名詞「マスクメロン」、お手頃で、安心ですメロンを略してその名前となった「アンデスメロン」や正式な品種名が「夕張キング」の「夕張メロン」は有名ですよね。
山形で作れている「庄内砂丘メロン」や静岡の高級メロン「クラウンメロン」という種類のものもあります。
歴史についても簡単に触れておきます。メロンの歴史は古く、古代エジプトや古代ギリシャの時代には、メロンの仲間がすでに栽培されていたことが分かっています。
日本では、弥生時代にはメロンの仲間の「マクワウリ」が栽培されていたようです。大正時代になってから、現在のような温室メロンが生産され始めました。
最後にメロンの品種ですが、網目があるネットタイプか、果実の表面がツルツルのノーネットタイプに分かれ、さらに果肉の色の違いでも分かれます。
メロンの赤肉と青肉の違いは?
すでにご存知の方も多いかと思いますが、メロンの種類は一般的に青肉と赤肉があります。青肉種は、マスクメロンのように、果肉が青いものです。赤肉種は、果肉が赤い夕張メロンです。
同じメロンですが、栄養面での違いがあり、赤肉腫のメロンにはβカロテンがたっぷり含まれます。
栄養素の効果については、以下の項目で詳しくお伝えしていきますが、免疫力を高める効果や、美肌、アンチエイジング効果が期待できる分、美容や健康を考えるなら、赤肉種の方がオススメです。
また、赤肉メロンの味は青肉と比べて、甘みと香りともに濃いのが特長です。
赤肉種のメロンの主な品種は以下になります。いろいろと食べ比べたくなってしまいますね。
- 夕張メロン(北海道夕張市)
- 富良野メロン(北海道富良野市)
- ルピアレッド(主に北海道、茨城県)
- クインシーメロン
- レノンメロン
- カリウム
- βカロテン(ビタミンA)
- ブドウ糖・果糖
- 食物繊維
- ビタミンC
- むくみの予防効果
- 夏バテの予防効果
- 美肌・アンチエイジング(赤肉)
- 免疫力の向上(赤肉)
-
あまりスーパーなどでは見かけませんが、白肉種のメロンもあります。「ホームランメロン」などがあります。
メロンは野菜か果物か?野菜と果物の豆知識
ところで、先ほどはさらっと、「果物」とお伝えしましたが、実際のところメロンは野菜か果物かどちらなのでしょうか。
果物として認識されている方が多いと思いますが、メロンは「野菜」として捉えることもできるのだそう。
ここでは、野菜と果物のちょっとした豆知識をご紹介しておきます。
野菜とは、「野(原)に生える菜(植物)」という定義があり、色々な部分が食べられることが特徴です。
一方、果物ですが、「くだもの」の「く」は「木」のことを表しており、「木(く)だもの」=「木に生るもの」という定義があります。
この定義から考えると、野菜とは「葉っぱや根っこなどさまざまな部分」を食べるのに対して、果物は「実」を食べるものとなります。
メロンは、成長すると葉が出て、つるが伸びます。木には生りませんので、定義に沿えばメロンは野菜だということになります。
実は、食べ方や流通の問題で野菜ではなく果物として流通させた経緯があり、結果として「メロンは野菜であるけれど果物」として扱われ、「果実的野菜」という、なんとも曖昧な立場にあるようです。
メロンの栄養と効能!糖質やカロリーは?
メロン100gあたりのカロリーは42kcal、糖質は9.9gです。甘さの割には糖質が少ないことがわかります。
続いて、メロンに含まれている主な栄養素は次の通りです。
これらの栄養素により、以下のような効果効能が期待されています。
それぞれの効果効能について、詳しくみてみましょう。
【むくみの予防効果】
メロンに含まれている、カリウムは余分なナトリウムを排出し、同時に、体内の余分な水分も排出するため、むくみの予防や改善に効果的です。
カリウムの量は、100gあたり340mgと豊富に含まれています。スイカもカリウムが豊富に含まれている果物として知られていますが、そのおよそ3倍もあります。
【夏バテの予防効果】
カリウムは、筋肉の収縮を調整する働きもありますので不足すると、筋力の低下や疲労感といった症状を感じやすくなります。
メロンは、全体重量の内88%が水分と多く、カリウム以外にも水分やミネラルを補ってくれます。
また、メロンの主成分である果糖やブドウ糖、ショ糖などの糖質は、体内でのエネルギー変換が早く、疲れた身体の疲労回復やエネルギー補給になるため、夏バテ予防に適した果物といえます。
その他に、メロン特有のタンパク質分解酵素であるククミシンは、お肉などのタンパク質を含む食品の消化を促してくれるので、胃もたれを防ぐ効果が期待できます。
【美肌・アンチエイジング(赤肉)】
赤肉種のメロンにはβカロテンが豊富です。
βカロテンには抗酸化作用があるので老化の原因となる活性酸素を取り除き、細胞をダメージから守ります。シミ、しわや肌荒れを防ぎ、美肌効果やお肌の老化防止に効果が期待できます。
β-カロテン量は、100gあたり3600μgと果物類では、トップクラスを誇ります。小松菜や人参を上回る量です。
【免疫力の向上(赤肉)】
βカロテンは、体内に入ると、必要な分だけがビタミンAとなりますので、皮膚や粘膜の健康を保つ働きで、風邪の予防や、免疫力を高める効果が期待できます。
メロンのわたや皮にも栄養がある?
メロンは実の部分を食べるのが普通で、皮やわたは捨ててしまう方も多いですが、実は皮やわたにも栄養素が含まれています。
【わたの栄養】
わたはβカロテンが豊富で、アデノシンという成分も含まれています。このアデノシンには、身体の血流を良くしてくれる働きがあります。
【皮の栄養】
皮にはアミノ酸のシトルリンなどが含まれています。むくみ防止や、抗酸化作用もあり、肌の保湿効果もあり、コレステロール値を下げるなどたくさんの良い効果が見込まれます。
わたや皮はそのまま食べるのはややツライかと思います。
わたは、種をザルなどで濾してジュースにしたり、スムージーにしてミキサーでかき混ぜてしまうと種も気にならずに飲むことができます。
また、皮は塩で軽くもんで浅漬けにしたり、わたとジュースやスムージーにしてミキサーで混ぜて飲むとよいでしょう。
妊娠中に食べてもOK?食べ過ぎでの副作用は?
メロンは、妊娠中に食べても問題ありません。
メロンには妊娠中に必要なビタミンも多く含まれ、胎児の成長にも欠かせない葉酸、便を柔らかくするマグネシウムなど大切な栄養素が含まれています。
妊娠中に注意する点は、メロンの糖分の高さです。妊婦さんは妊娠高血圧症候群のリスクを避けるために食べ過ぎるのはよくありません。
また、メロンはほとんどが水分です。水分が多く含まれているため、食べ過ぎると身体が冷えてお腹を壊す原因になることもあります。妊婦の方は体を冷やさない方が良いので、分量には注意してください。
メロンの甘い汁は、赤ちゃんが好む味ですから、ごっくん期の生後5、6か月から与えても大丈夫です。果肉をすりおろして果汁を与えましょう。
歯の生えはじめ、カミカミ期に入ると、加減をしながら、小さく切って食べさせます。アレルギーがなければ、赤ちゃんや子どもには、メロンは消化がよく、筋肉の疲労回復や風邪予防にも良いので適している食材と言えるでしょう。
イネ科の植物及びブタクサなどにアレルギーのある人はメロンにアレルギー反応を示す場合があります。
症状は口の周りや唇が赤く腫れ、喉や目にかゆみがでます。アレルギーが重症化すると、症状は、人によりますが、吐き気や嘔吐、呼吸困難などのアナフィラキシーショックに陥る場合がありますので、十分注意してください。
メロンの選び方と保存方法
どうせ高いメロン食べるならおいしいメロンを選びたいですよね。ここではおいしいメロンの見分け方のポイントとおいしく召し上がるための保存方法について解説します。
【メロンの選び方】
網のあるメロンの場合は、キレイな丸みで網目が細かく均等で、クッキリとしていて、網の盛り上がりが高い方が良品とされています。
網あり、網なしどちらも重さは、軽いものよりも重みのある方を選ぶようにしましょう。肉厚で味が優れています。皮の色は、どちらも色付きが均一なものを選ぶようにして下さい。
【メロンの保存方法】
丸ごとのままで冷蔵保存していると、追熟がされなくなりますので、メロンの保存の仕方としては常温(20から25度)で直射日光があたらない場所で保存した方が良いです。
冷えていた方が美味しく食べられるので、食べる1~2時間前に冷蔵庫入れて冷やしましょう。カットして食べきれない場合は、冷蔵庫で冷やし、なるべく早く食べきります。
保存期間は、収穫してから、7~10日程度で、メロンの食べ頃は短いです。冷凍保存は、水分が多いためにあまり適しませんが完熟したものをミルクなどと合わせシャーベット状にすると美味しく食べられます。
これからの時期、丁度旬を迎えるメロン。おやつとしてももちろん、栄養をプラスするためにも積極的に食べたいですね!
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