オーツ麦とは大麦?栄養と効能効果!グルテンフリーか糖質やカロリーまで気になることまとめ!

オーツ麦

健康志向、美容志向の高い方であれば既にご存知かと思いますが、今、グルテンフリーの食材として、「オーツ麦」が人気です。今回はこの、「オーツ麦」をピックアップしてご紹介します。

なんとなく、「グルテンが体に悪い」という意識はあるかもしれませんが、これがどのように影響するのか、詳しくご存じない方もいるかもしれません。

カロリーや糖質はもちろん、オーツ麦に含まれている栄養素や効果効能とともに解説していますので、是非ご一読くださいね。

また、「オーツ麦って何だ!?」という方のために、オーツ麦がどのようなものなのか、同じ麦の仲間である大麦との違いについてもご説明しています。

そこで今回は、『オーツ麦とは?大麦との違い』『オーツ麦の栄養と効能効果』や、『オーツ麦のカロリーや糖質』『グルテンとは?オーツ麦のグルテンフリーについて』をご紹介します。

【スポンサーリンク】

オーツ麦とは?大麦との違いは?

オーツ麦とは、イネ科の一年草で、「えん麦」のことを言います。最近では、「えん麦」よりも「オーツ麦」という名前で聞いたことがある方が多いのではないでしょうか。

オーツ麦の歴史は古く、紀元前3000年頃から中央ヨーロッパで作物として育てられていた記録があります。

主に馬の飼料用として育てられていましたが、19世紀後半に押麦にしてフレークにする技術が発明されたことで、オートミールとして生産されるようになり、アメリカを中心に一気に普及しました。

今では、オーツ麦は栄養価が高く、世界中で健康食品として食べられています。モデルやボディービルダーなど健康的な身体づくりやダイエットをする人たちの間で、オーツ麦が原料のオートミール等で人気になりました。

欧米では、朝食にオートミールだけでなく、オートミールにドライフルーツを混ぜたミューズリーも好まれています。

オーツ麦は、麦類の中でタンパク質の含有量が多く、ミネラル、たんぱく質、食物繊維が豊富です。パン作りには向いておらず、オートミールをはじめ、ビールやウィスキー作りにも利用されたり、良質な飼料としても利用されたりします。

オーツ麦と大麦の違い

同じイネ科には大麦もあります。大麦は、イネ科の越年草でオーツ麦とは違い日本でも全国的に栽培されています。

大麦の歴史もとても古く、紀元前6000年頃、メソポタミア文明の時代に栽培が始まったと言われています。

オーツ麦のように栄養が豊富で水溶性と不溶性の食物繊維をバランスよく含んでいます。大麦もパン作りには向いておらず、ビールなど酒類の原料や麦茶、麦ごはんとなることが多いです。

オーツ麦と大麦は同じ栄養価の高い穀物ですが、大きな違いは、β-グルカンの含まれる場所が違います。

β-グルカンとは、水溶性食物繊維の一種で、腸内環境を整えるのに欠かせない成分です。大麦は胚乳という糖質を含んでいる部分に含まれます。β-グルカンを摂取すると一緒に糖質も取ることになります。

えん麦ふすまって?

えん麦ふすまとは、お米なら玄米を精米すると出る米ぬかのことです。えん麦は外皮の部分にβーグルカンが集中して含まれます。

ですから、えん麦ふすまを食べると、余分に糖質を摂ることなく、効率的にβーグルカンを摂取できるのです。

オーツ麦は、オートミールの原材料に使われています。オートミールとは、先に何度か出てきましたが、オーツ麦は英語で「oats」、「meal」は食事という意味で、「oat meal」でオーツ麦の食事という意味になります。オーツ麦をシリアルのように食べやすく加工したものです。

オーツ麦の食べ方

オーツ麦を加工したオートミールは、栄養も摂取でき、食べやすくておすすめです。牛乳をかけて食べると朝食にちょうど良いです。

また、オートミールにドライフルーツやナッツを混ぜたミューズリーも、甘いドライフルーツが入るので、さらに食べやすくなります。

また、オートミールをヨーグルトに入れたり、クッキーに混ぜて焼いて食べたり、お菓子作りに使われる方も多いです。

精白をしていないオーツ麦を使ったオートミールは、ふすまなどが残っていて栄養価が高くヘルシーで、ダイエットしている方にもおすすめです。

オーツ麦の栄養と効能効果

オーツ麦に含まれている主な栄養素は次の通りです。

  • β-グルカン(水溶性食物繊維)
  • 不溶性食物繊維
  • 鉄分
  • カルシウム
  • ビタミンB群

これらの栄養素により、以下のような効果効能が期待されています。

  • ダイエット効果
  • 血糖値の上昇を抑える効果
  • 貧血予防効果
  • 整腸作用
  • 便秘解消
  • 骨粗しょう症予防効果

それぞれの効果効能について、詳しくみてみましょう。

【ダイエット効果】
オーツ麦に含まれるβ-グルカン(水溶性食物繊維)は体内に入ると水分を吸って膨らみます。

粘着性があり、胃腸内をゆっくり移動するので、腹持ちが良く、食べ過ぎを防ぐことができます。空腹を感じることなくダイエットできるので嬉しい食材です。

【血糖値の上昇を抑える効果】
オーツ麦に含まれるβ-グルカン(水溶性食物繊維)は体内に入ると水分を吸って、ゲル状になります。

このゲルが消化中の食品を包み込んでくれることによって、糖質の吸収を緩やかにしてくれるので、血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。

また、血中のコレステロール値を下げる効果もあると言われています。

【貧血予防効果】
オーツ麦には鉄分ビタミン類抗酸化物質が豊富に含まれています。これらの相乗効果により、1日に大さじ2~3杯の摂取で貧血予防効果が期待できます。

オーツ麦に含まれる豊富な栄養素が、酸素や栄養素を体内に運ぶのをサポートするのです。

オーツ麦に含まれる鉄分の量は、主食の白米と比較すると約5倍、玄米と比べると2倍も含まれています。

【整腸作用】
オートミールに含まれる食物繊維は、レジスタントスターチといい、消化されないでんぷんです。難消化性でんぷんとも言われます。

消化されないことで、そのまま大腸まで届き、食物繊維としての働きを発揮して、腸内環境を整えます。

通常の食物繊維は腸の入り口で吸収されますが、レジスタントスターチは奥の方で吸収されます。そのため、腸全体に整腸作用が行き届くことで、便秘解消や血糖値の上昇抑制に繋がります。

【便秘解消効果】
オーツ麦は不溶性食物繊維も含んでいます。
不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を吸収して大きく膨らむので、便のかさを増やし、腸を刺激してぜんどう運動を活発にすることで、便秘解消効果が期待できます。

食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスは1対2が理想とされており、オーツ麦に含まれる食物繊維は、水溶性食物繊維3.2g、不溶性食物繊維6.2gと1対2に近いバランスになります。

オーツ麦は食物繊維をバランスよく取りたい人におすすめです。

オーツ麦の食物繊維の量は、白米の約20倍、玄米の約3~5倍も含まれています。

【骨粗しょう症予防効果】
オーツ麦にはカルシウムが豊富に含まれており、骨粗しょう症予防に役立ちます
カルシウムは骨や歯にとって重要な成分であることが知られていますが、他にも、緊張を緩和する働きやイライラを鎮める効果も期待できます。

オーツ麦に含まれるカルシウムの量は、白米と比較して約9倍、玄米と比べると5倍以上も含まれています。

【スポンサーリンク】

糖質やカロリー、GI値は?

オーツ麦100gあたりのカロリーは380kcal、糖質は59.7gです。

この数字だけを見るとかなり高い印象を受けますが、オーツ麦はGI値の低い食品で、インスリンの分泌を低下させる効果があります。

GI値とは、食品に含まれる糖質を吸収する度合いを表します。食品を摂取して2時間までの血液中の糖の濃度でGI値が定められています。

グルコースを基準として、GIが70以上の食品を「高GI」、56~69の間の食品を「中GI」、55以下の食品を「低GI」と呼んでいます。

例えば、よく朝食で食べられる、コーンフレークのGI値が75であるのに対し、オートミール(オーツ麦)は55となり、20も低くなります。GI値を気にする方は、コーンフレークよりもオートミールを選ぶようにしましょう。

グルテンとは?オーツ麦はグルテンフリー?

グルテンとは、小麦粉などに含まれている物質です。粉の状態ではまだ存在しませんが、性質の違う2つのたんぱく質のグリアジンとグルテニンに、水を加えてこねることで、これらが結びついてグルテンが形成されます。

パンやピザ生地が、もちもちとした食感になったり、ふくらませたりするために必要な物質ですが、「健康のために」とグルテンフリーを徹底している方も増えてきています。

グルテンを摂取すると、セリアック病という、グルテンに対する免疫反応が引き金になり起こる自己免疫疾患を起こす人やアレルギー反応を示す人がいます。

また、小麦が主食である、欧米各国の間で、グルテンが肥満の原因であるといわれ、にきびなど皮膚疾患や老化に関わると言われています。そのため、多くの人の間で「グルテンフリーが良い」と支持されています。

オーツ麦は、グルテンフリーの食材として人気です。しかし、厳密にいうと、オーツ麦はまったくのグルテンフリーではありません。

グルテニン系のタンパク質(小麦の場合グルテニン)およびプロラミン系タンパク質(小麦の場合グリアジン)が含まれているためです。

しかし、CODEX委員会が規定した規格では、グルテンの含有量がその食品の全体で20mg/kg未満であれば、「グルテンフリー」の表示が可能となっています。

また、FDA(米国食品医薬品庁)のグルテンフリーの規則では、小麦などに含まれるタンパク質の一種であグルテンの含有量が20ppmよりも少ない場合は、「グルテンフリー」の表示が可能としています(ただし、日本ではグルテンフリーの表示について規則はありません)。

そのため、オーツ麦はグルテンフリーとはいえ、セリアック病やアレルギーの人は注意が必要です。

米国の大学の研究でも、1%未満のセリアック病患者が大量にオーツ麦を食べた時に反応するというレポートがありますので、オーツ麦を摂取する際は、注意してください。

【スポンサーリンク】

あわせて読みたい記事



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

17 + 19 =